―ショー『ファンシー・ガイ!』の見どころを教えてください。
ショーのプロローグは、男役だけの場面で始まります。タイトルどおりガイ感をガツンと出したいと頑張っています。ヨーロッパの都市に舞台を移しながら、その先々でタンゴやボレロなど情熱的なダンスシーンや、エルビスメドレー、シナトラメドレーなどがあるという展開で、懐かしさも感じながらお楽しみいただけるショーになっています。
私自身はエルビスをリーゼントヘアーで歌ったり、女役になったり、シナトラの曲も歌わせていただいたり、全く違うジャンルのものに挑戦させていただいているので、場面ごとにいろんな表情をお見せできたらいいなあと思っています。
特に男役が競演する形のエルビスのシーンは、ちょっと肉食系のガッツリした男役のイメージでやっています。ベルリンのキャバレーでの女役はイリュージョンなのですが、早霧さんや夢乃さんと組ませていただけて幸せです。
女役は歩き方とか立ち方までもが難しく、女役の経験は男役の勉強にもなりそうです。
―入団8年目の今、思うことはありますか?
私は本当に不器用で、同期の中でも年下なので全然しっかりもしていないですし、同期にいつも助けてもらっています。
バウホール公演主演の時も新人公演主演の時も本当に周りの方々の力に支えていただきました。
人のご縁に恵まれていることと皆様のお気持ちには本当に感謝しています。
それと同時に8年目になって、今回はポスターにも登場させていただいたりして、改めて早霧さん率いる新生雪組の一員としてしっかりとした戦力でありたいと強く思っています。
―どんな男役を目指したいですか?
最初に新人公演主演をさせていただいた時の本役が水夏希さんでしたが、私の男役の基盤を作ってくださった方です。当時3年目の私にそれこそ1から100まで教えてくださいました。
男役としても台詞や動きなどにどこまでもこだわりのある方で、そういう方に最初にいろいろ学ばせていただき特に印象深いのだと思いますが、水さんの“高みをめざす精神”と“自分にどこまでもストイックな姿勢”は、そのまま私の目標です。
―読書がお好きとのことですが、最近感動した本はありますか?
いろいろなものを読みますが、ジャンル的にいうとファンタジー系の世界が好みかもしれません。 よしもとばななさんの王国シリーズ最後の“アナザー・ワールド”という作品はとても好きです。不思議なお話なのですが、ピュアで心が癒されます。 その小説の中にギリシャのミコノス島が出てくるのですが、とても素敵で、実は今一番行ってみたい所です。
―旅行といえば、旅先でこころに残るごはんはありますか?
実は今年5月にも博多座公演があるのですが、博多のもつ鍋とか、水炊きとか、鉄なべ餃子とか・・・博多のお料理はなんでも美味しいです。
博多の土地柄というか皆様温かいですし、気候も暖かくすごくいいところで今から楽しみです。
―食生活で意識していることはありますか?
お野菜が不足しがちなので、外食の時には必ずサラダを頼んだりしますし、野菜から先に食べるということも心がけています。
お稽古が早く終わって、時間がある時には自炊もします。よく作るのはすぐにできる肉じゃがと、カレーです(笑)。
その時に食べたいと思った野菜で、お味噌汁とかスープなども作ります。
朝食はしっかりいただいて、青汁も毎朝飲んでいます。
普段から体型管理は気をつけているのですが、今回のように女役があり身体のラインに一層気をつけなければならない時などは、バナナとかシリアルにして量を調整することもあります。
でも朝は必ず何か食べるようにはしています。
―彩風さんにとって“こころにおいしいごはん”とは?
ひとりで食べるより家族や大勢で食べるほうがおいしいですよね。
公演後やお稽古の帰りに雪組の皆と結構大人数でごはんを食べに行ったりするのですが、ごはんを囲んで一緒に話す時間がとても好きです。
お稽古場で話すのとは違い、気持ちもリラックスしてすごくいいコミュニケーションの場になってるなと感じます。
―ゴーゴーご組の会員の皆さんへメッセージをお願いします。
毎日元気に公演するためには、日々の体調管理が欠かせません。おいしいごはんを食べて、よく眠り、心も身体も整えて、元気に舞台に立っていきたいと思います。皆様にも、きっと、いえ絶対に元気になっていただける舞台をお届けしますので、ぜひ観劇にいらしてくださいね。お待ちしております!
愛媛県大洲市出身。2007年『シークレット・ハンター』で初舞台。
同年雪組に配属。2010年『ソルフェリーノの夜明け』で新人公演初主演。
2013年までに通算5回、新人公演の主演を務める。
2011年『灼熱の彼方~オデュセウス編~』でバウホール公演初主演。
2014年『パルムの僧院―美しき愛の囚人―』でバウホール公演単独初主演。
