宝塚歌劇団プロジェクト

~花組~蘭乃はなさん インタビュー<後編>
楽しくみんなと話しながらいただく食事こそ“こころにおいしいごはん”です。

9月17日から東京宝塚劇場で上演中のミュージカル「麗しのサブリナ」とショー「EXCITER!!」では、タイトルロールのサブリナ役をキュートな魅力で熱演する一方、華やかでエネルギッシュなダンスでも魅了している蘭乃はなさんに、今後目指す娘役像や“こころにおいしいごはん”についてお話を伺いました。



宝塚が大好き。男役さんも自分も輝けるような伝統的な娘役に憧れます。

―月組はどんな組ですか?
トップさんが変わると組のカラーも変わる部分があり、5組それぞれの主張を舞台から感じられる面白味が宝塚歌劇にはあるのですが、今の月組は個性豊かな組だと思います。トップの霧矢さんは、全員が自由にいろんなことに挑戦して個性を伸ばしてほしいという方針で、かつクオリティの高いものを創りたいという方なんです。ご自身がレベルの高い方なので、それを言葉にされなくても、私達はもっとやらなければ、ついていかなくてはと自然に思ってしまいます。また、自由にさせてくださりながらも皆をきちんと見ていてくださるので、個性ある舞台人として形成されていくにはすごく良い環境ではないでしょうか。霧矢さんの背中を見て、皆成長しています。今とても充実している組です。

宝塚が大好き。男役さんも自分も輝けるような伝統的な娘役に憧れます。

―今後、どんなことに力を入れていきたいですか?
歌もお芝居も踊りもさらに頑張っていきたいですが、すべてにおいて大切なのは“芝居心”ではないかと感じています。常に心を柔軟にして、“芝居心”をもっと磨いていけたらと思っています。お客様に夢と希望をお届けできるように、常に気持ちを大事に取り組むようにしたいですね。

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―今回の公演のみどころを教えてください。
今回は主演の霧矢さんと蒼乃さんの退団公演でお二人への想いが込められている作品です。お芝居では、エドワード8世の生き様と退団される霧矢さんがリンクするところがあって、日々私たちは噛みしめながら演じています。また、ウィリアム王子のご成婚や映画『英国王のスピーチ』で英国への関心が高まる中での巡り合わせということも嬉しいです。歴史上の実在の人物を宝塚が上演するということで学生の皆さんの勉強するチャンスにもなると思いますし、『英国王のスピーチ』の主人公のお兄様の話でもあるので映画ファンの皆様にもご興味を持っていただきやすいかなと思っています。
ショーは、エネルギッシュで一味違う感じの部分もあり、私達もノリノリでやっていてお客様にもそれが伝わりやすい作品ではないかと思います。後半は今の月組が一丸となり、一つのところに向けて皆が光を放っているかというのを体感していただけるショーだと思いますし、元気をもらって帰っていただける作品ではないかなと思うので、沢山の皆様に観ていただけたらと思います。
―ご自身のみどころについてはいかがですか?
実在の人物ですが、お芝居を進めていくという役割もあり、例えば登場人物の本音に突っ込んだり、ポイントを鮮明にしたり、政治や恋愛の緊張感を和らげる箸休め的なこともしています。台詞がなくて舞台上にいるという時間も長いのですが、その時にも視線や表情でお芝居をしているのでそんなところもお楽しみください。
ショーの後半で霧矢さんへのお別れのシーンが始まるあたりで、大階段に勢揃いした黒燕尾の男役の真ん中に立たせていただいています。宝塚の醍醐味を味わっていただけるよう、お別れのシーンをおごそかに始められるよう毎回気合いを入れています。大階段に集結した皆からの気迫はものすごく、背中にビンビンと感じます。後ろにいる皆のパワーは一人欠けても成り立たないと思うので、自分もそれ以上に出していかなくてはと思います。2階席最後列のお客様までを包み込めるよう、毎回心を込めてやっていきます。
 

宝塚が大好き。男役さんも自分も輝けるような伝統的な娘役に憧れます。

―今後やってみたい役はありますか?
ひとつのイメージを持たれるのでなく、演出家の先生や作品によってその都度いろんな色を演じることができる柔軟性のある役者でいたいというのが根幹にあります。やってみたいのは日本物で、ショーでもお芝居でもよいので日本物にチャレンジしたい。あと難しそうだけど、立ち回りが好きなのでショーの中でやってみたいです。自分の許容範囲のなかで何かをするよりも、毎回難題にチャレンジするほうが楽しいですし、ゴールはないと思うので常に何かに挑戦していたいです。

宝塚が大好き。男役さんも自分も輝けるような伝統的な娘役に憧れます。

―龍さんにとって“こころにおいしいごはん”とは?
仲間やみんなで楽しい空間で食べるごはんがいいですね。舞台、睡眠以外では食べることが一番好きなんです。おいしいものを食べるのはすごく幸せですが、食事はできたら誰かと一緒にしたいですね。私、ごはんの炊きあがったときの香りもすごく好きなんですよ。時間がある時には自分でも炊くようにしています。
―ゴーゴーご組の皆さんへメッセージをお願いします。
ごはんを愛する皆さま、私もごはん好きなので共通点があるのが嬉しいです。宝塚は、特に男性には敷居が高いと思われがちですが、一度ご覧いただいたらファンになってくださる方も結構いらっしゃいます。現代はストレス社会。疲れていらっしゃる時にこそ“心の休息”も大事だと思いますし、ふとした時に夢の世界に浸っていただき、少しでも心が軽くなっていただけたら嬉しいです。伝統と歴史のある宝塚歌劇は、世界でも類がありません。あと2年で100周年という節目を迎えるのですが、それに向かってカウントダウンしながら毎日一生懸命舞台を務めている私達の姿を観にいらしてください。そして毎日ごはんをたべてお互い元気に過ごしましょう!!

蘭乃はな Hana Ranno

大阪府出身。2001年『ベルサイユのばら2001-フェルゼンとマリー・アントワネット編-』で初舞台。同年月組に配属。2005年『エリザベート』新人公演で純粋で繊細な皇太子ルドルフ役を好演。2006年バウホール公演『Young Bloods!!』で初主演。2007年には大劇場公演『パリの空よりも高く』、『マジシャンの憂欝』と続けて新人公演主演を務める。2009年『二人の貴公子』でバウホール公演主演。また、2度目となる『エリザベート』ではルキーニ役に抜擢され狂気を漂わせる熱演が話題を呼んだ。翌2010年には『HAMLET!!』でバウホール・日本青年館公演主演、大劇場公演では『THE SCARLET PINPERNEL』で明日海りおとショーヴラン/アルマンを役替わりで演じるなどめざましい活躍を見せている。お披露目公演は6月の宝塚大劇場公演『ロミオとジュリエット』になる。

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